デニ・ムクウェゲ医師 ノーベル平和賞受賞記念
UNHCR難民映画祭 学校パートナーズ
上映後の 講演付き 講演:真島一郎(東京外国語大学 教授)
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開催情報
日時 2018年12月20日(木)18:30開映(18:00開場)
会場 東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール
プログラム
- 『女を修理する男』本編上映
- 講演:真島一郎(東京外国語大学教授)
その他 入場無料、申込み不要(先着200名)、一般公開
主催:東京外国語大学
後援:国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、特定非営利活動法人国連UNHCR協会
協力:ユナイテッドピープル
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作品紹介
2015年|ベルギー|112分|日本語字幕付き
【監督】 ティエリー・ミシェル
【上映作品情報】
●「女性と少女にとって世界最悪の場所」とも描写されるコンゴ東部。
コンゴ戦争が勃発してから20年が経つ。その間、「紛争鉱物」の実態に関する認知は高まり、国際社会はその予防策に取り組んできた。しかしコンゴ東部の状況は改善されないまま、この地域に住む人々の苦しみは続き、大勢の女性、少女、そして男性が性暴力の被害にあっている。紛争鉱物、グローバル戦争経済と組織的な性暴力は相互関係にあるが、その事実はほとんど知られていない。 本作品は、暗殺未遂にあいながらも、医療、心理的、そして司法的な手段を通して、婦人科医のデニ・ムクウェゲ医師が性暴力の生存者を献身的に治療する姿を映している。それに加えて、生存者の衝撃的な証言、加害者の不処罰の問題、希望に向かって活動する女性団体、そしてこの悲劇の背景にある「紛争鉱物」の実態も描かれている。
●「ムクウェゲ医師は私にとって父親のような存在」とある患者は話す
ムクウェゲ医師は1998年、コンゴ東部のブカブにてパンジー病院を設立し、これまで4万人以上のレイプ被害者を治療し、精神的ケアを施し続けてきた。それ以外に、国連本部をはじめ世界各地でレイプ被害に関する演説を行い、女性の人権尊重を訴えてきた。その活動が国際社会で評価され、これまで国連人権賞(2008年)、ヒラリー・クリントン賞(2014年)、サハロフ賞(2014年)などを受賞した。2018年ノーベル平和賞受賞。
デニ・ムクウェゲ医師
ムクウェゲ氏は1999年、コンゴ東部のブカブにてパンジー病院を設立し、これまで4万人以上のレイプ被害者を治療し、精神的ケアを施し続けてきた。被害者の保護活動だけでなく、本問題の根本的な解決のために、ムクウェゲ氏は国連本部をはじめ世界各地でレイプ被害に関する演説を行い、女性の人権尊重を訴えてきた。その活動が国際社会で評価され、これまで国連人権賞(2008年)、ヒラリー・クリントン賞(2014年)、サハロフ賞(2014年)などを受賞。2018年、ノーベル平和賞受賞した。 「コンゴの性暴力と紛争を考える会」ウェブサイトより–
講演者の紹介
真島一郎(東京外国語大学 教授)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。社会人類学(西アフリカ民族誌学)専攻。東京外国語大学出版会編集長。
編著に『文化解体の想像力』(共編、人文書院、2000)、『だれが世界を翻訳するのか』(人文書院、2005)、『二〇世紀〈アフリカ〉の個体形成』(平凡社、2011)、『山口昌男 人類学的思考の沃野』(東京外国語大学出版会、2014)、訳書に『アマドゥ・クルマ『アラーの神にもいわれはない』(人文書院、2003)など。
真島一郎教授のオススメの本
世界のある場所でいま起きている深刻な問題と向きあうためには、時代や地域をこえたヒトの生命(いのち)と社会の関わりそのものについて、深く掘りさげた読書も必要になってくるでしょう。東京外国語大学出版会の最近の刊行物のうち、イギリス研究、インド研究の最前線から届けられた関連書籍二点を、TUFS Cinemaご来場者のみなさまに推薦します。
コンゴの紛争資源問題をめぐるわたしたちの社会的責任については、一昨年に発表された華井和代さんの力作が、奥行きのある問いを読み手に投げかけています。
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『痛みと感情のイギリス史』
伊東剛史、後藤はる美 【編】 東京外国語大学出版会、368頁、定価:本体2,600円+税
痛みは普遍的なのか―― 生と痛みが絡まり合う感情の諸相を、イギリス史を舞台に描き出す。17世紀から20世紀のイギリスをフィールドとして、神経医学の発達、貧者の救済、聖職者の処刑、宗教改革期の病、魔女裁判、夫婦間の虐待訴訟、動物の生体解剖などを題材に、6名の研究者が史料に残された〈生きられた痛み〉を照らし出し、感情を歴史学の視点から考えるための視座を開く。
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『インド ジェンダー研究ハンドブック』
粟屋利江、井上貴子 【編】 東京外国語大学出版会、336頁、定価:本体2,200円+税
激動するインド社会を理解するのにジェンダーの視角は必須である。カースト、宗教、階層、エスニシティ、言語、都市と農村、歴史的変化。さまざまな位相とジェンダーの規範とが複雑に絡み合い、多元的なインド社会を形成している。インドの女性をめぐって流布されてきた画一的なイメージから思考を解き放ち、ジェンダー研究の新たな地平を切り拓く画期的な入門書。
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『資源問題の正義 コンゴの紛争資源問題と消費者の責任』
華井和代 【著】 東信堂、384頁、定価:本体3,900円+税
タンタルは携帯電話やパソコン製造に不可欠の資源だ。そして他の希少メタルと共に、長期にわたりコンゴ紛争諸武装勢力の重要な資金源となっている。つまり携帯を使う私たちは意図せざる紛争加担者であり、紛争犠牲者の間接的加害者なのだ。本書は、日本など先進国と紛争地をつなぐ複雑な資源流通メカニズムの検証を通じて、先進国消費者に対し加担責任の自覚を促し、コンゴを典型とする紛争解決へ向け、私たちができる方策を多角的に追求した、渾身の労作である。
会場のご案内
◆JR中央線「武蔵境」駅のりかえ 西武多摩川線「多磨」 駅下車 徒歩5分
(JR新宿駅から約40分)
◆京王電鉄「飛田給」駅北口より多磨駅行き京王バスにて約10分 「東京外国語大学前」下車
キャンパスマップ
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お問い合わせ
東京外国語大学 総務企画課広報係( 土日祝をのぞく 9:00-17:00)
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