チリ映画特集『チリの闘い』(3部作) / The Battle of Chile (trilogy)

TUFS Cinema チリ映画特集

史上最高の
ドキュメンタリー映画
ついに3夜連続
TUFSで!

『チリの闘い』(3部作)/ Film “The Battle of Chile (trilogy)“

『チリの闘い』はパトリシオ・グスマン監督による三部構成のドキュメンタリー映画である。 東西冷戦期の1970年、チリでは選挙によって成立した世界初の社会主義政権が誕生し、サルバドール・アジェンデが大統領に就任した。「反帝国主義」「平和革命」を掲げて世界的な注目を集め、民衆の支持を得ていたが、その改革政策は国内の保守層、多国籍企業、そしてアメリカ合衆国政府との間に激しい軋轢を生み、チリの社会・経済は混乱に至る。1973年9月 日、陸軍のアウグスト・ピノチェト将軍ら軍部が米国CIAの支援を受け、軍事クーデターを起こす。アジェンデは自殺(諸説あり)。以後、チリはピノチェトを中心とした軍事独裁政権下に置かれた。 このチリにおける政治的緊張と社会主義政権の終焉を撮影・記録したドキュメンタリー。

BATTLE OF CHILE 08_Image courtesy Icarus Films_Army Arrests
©1975, 1976, 1978 Patricio Guzmán

開催情報

tufscinema181212-14開催日時
2018年12月12日(水)、12月13日(木)、12月14日(金)
いずれも 18:30開映(18:00開場)
Date    12-14 December 2018  18:30 start (Doors open 18:00)

会  場  東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール
Venue    Prometheus Hall (Hall name), Agora Global (Building name), Tokyo University of Foreign Studies

プログラム / Programs

第1部:ブルジョワジーの叛乱

  • 本編上映 (96分)
  • 講演:遠山純生(映画評論家)(60分)

第2部:クーデター

  • 本編上映 (88分)
  • 講演:飯島みどり(立教大学教員)(60分)

第3部:民衆の力

  • 本編上映 (79分)
  • 講演:伊高浩昭(ジャーナリスト)(60分)

そ の 他  入場無料、先着501名、申込不要、一般公開
Others    Admission-free / First 501 people / No application required / Open to the public

主催:東京外国語大学 TUFS Cinema

作品紹介

第1部 ブルジョワジーの叛乱

BATTLE OF CHILE 03_Image courtesy Icarus Films_Allende Making Speech96分 | 1975年 | チリ-フランス-キューバ | スペイン語 | 日本語字幕付き

1973年3月におこなわれた議会選挙における左派(人民連合)の予期せぬ勝利に続く、右派による攻勢の激化を検証する。議会制民主主義がアジェンデの社会主義政策を阻止できないことを思い知った右派は、その戦略を国民投票から街頭闘争へと転換する。この第一部は、右派が政府を弱体化して危機的状況を引き起こすために、デモやストライキの扇動から暴動、そしてテロへとその暴力的戦術をさまざまに駆使する様子、そしてついには軍部がクーデター未遂事件を引き起こすまでの数か月間を追う。

第2部 クーデター

BATTLE OF CHILE 09_Image courtesy Icarus Films_Army Tanks in Street

88分 | 1976年 | チリ-フランス-キューバ | スペイン語 | 日本語字幕付き

第二部は、第一部の終盤に登場した1973年6月29日のクーデター未遂事件で幕を開ける。この「クーデター未遂」は、軍にとって有益な予行演習となったことは明らかであり、「本番」がおこなわれるのは時間の問題だと誰もが認識しはじめた。左派は戦略をめぐって分裂し、一方右派は着々と軍による権力掌握の準備を進める。最終的に73年9月11日の朝にクーデターが実行に移され、大統領府は軍による爆撃を受け破壊される。アジェンデはラジオを通じてチリ国民に向け演説をした後、自殺と思われる死を遂げる。同じ日の夜、アウグスト・ピノチェトを議長とする軍事評議会のメンバーがテレビ出演し、新たな軍事政権の発足を宣する。

第3部 民衆の力

BATTLE OF CHILE 01_Image courtesy Icarus Films_Crowd

79分 | 1978年 | チリ-フランス-キューバ | スペイン語 | 日本語字幕付き

平凡な労働者や農民が協力し合い、”民衆の力”と総称される無数の地域別グループを組織してゆく姿を追う。彼らは食糧を配給し、工場や農地を占拠・運営・警備し、暴利をむさぼる闇市場に対抗し、近隣の社会奉仕団体と連携する。こうした活動は、まず反アジェンデ派の工場経営者や小売店主や職業団体によるストライキへの対抗手段として始められたものだった。やがて”民衆の力”は、右派に対し決然たる態度で臨むことを政府に要求する、ソビエト型の社会主義的組織体へと徐々に変質してゆく。

講演者紹介

tufscinema1212-14-05

遠山 純生 (映画評論家)

映画評論家。1969年愛知県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1990年代後半より映画評執筆および書籍編集の仕事を始める。著書・編著書に、『紀伊國屋映画叢書』(紀伊國屋書店)、『イエジー・スコリモフスキ読本 「亡命」作家43年の軌跡』『マイケル・チミノ読本』(以上boid)、『ロバート・クレイマー1964/1975 ヴェトナム戦争時代のニューレフトとラディカルシネマ』(シネマトリックス)など。映画雑誌、劇場公開用プログラム、ソフト封入冊子等への寄稿多数。

tufscinema1212-14-06

飯島 みどり (立教大学教員)

立教大学教員。ラテンアメリカ近現代史。主な訳書にサルマン・ラシュディ『ジャガーの微笑 ―ニカラグアの旅』(現代企画室)、ロケ・ダルトンほか『禁じられた歴史の証言 ―中米に映る世界の影』(現代企画室)、歴史的記憶の回復プロジェクト編『グアテマラ 虐殺の記憶 ―真実と和解を求めて』(共訳、岩波書店)エドゥアルド・ガレアーノ『火の記憶』(全3巻、みすず書房)、アリエル・ドルフマン『南に向かい、北を求めて ―チリ・クーデタを死にそこなった作家の物語』(岩波書店)ほか。

tufscinema1212-14-07

伊高 浩昭 (ジャーナリスト)

ジャーナリスト。東京都出身。1967年からラテンアメリカ(ラ米)全域を取材。クーデター直後のチリも取材。元共同通信記者。2006〜13年、立教大学ラテンアメリカ研究所「現代ラ米情勢」担当講師。ラ米、スペイン、沖縄、南アなどについての著書多数。最新の著書は『チェ・ゲバラ 旅、キューバ革命、ボリビア』(2015年中公新書)および『われらのアメリカ万華鏡』(同年立教大学ラ米研)。最新の訳書は『ウーゴ・チャベス ベネズエラ革命の内幕』(2014年岩波書店)。

tufscinema181212-14

tufscinema1212-14-04